夏といえば「夏バテ」や「日焼け」を予防しようと塩飴を持ち歩いたり、ビタミン補給にフルーツを食べたりと、色々と努力している方も大勢いると思います。
それなのにも関わらず、いざ夏になってみると、夏バテしてしまったり酷い日焼けになってしまったり「努力の甲斐もなかった」なんて経験はありませんか?
実は、良かれと思っていて食べていたものが、夏バテや日焼けの原因になっていることがあります。
この記事では、夏バテに良かれと思って陥りやすい食べ物の注意点とオススメの食材について紹介します。
夏バテは食べ物が原因かもしれない
夏には様々なレジャーがあって、普段よりエネルギーを多く使うから、お腹が減りやすいと思っていませんか?そして、お腹が空いていると栄養不足で夏バテになってしまうから、何か食べて栄養補給をするべきだと思っている人も多いです。
私も学生の頃は、このように考えていました。しかし、この考え方は半分当たり半分外れと思ってください。
夏にお腹が空く理由は主に、汗ととも水溶性のビタミンやミネラルが失われたことによる、栄養不足が原因です。
そして、お菓子は基本的に糖質と脂質で出来ています。甘くて美味しいチョコレートは砂糖(糖)やクリーム(脂)から作られています。スナック菓子は、コーンやポテト(糖)などをパーム油などの植物油脂(脂)で揚げて作られています。これらの食べ物では、お腹は膨れてもビタミンやミネラルは十分に補給できません。
それだけではなく、砂糖などの糖質をエネルギーとして代謝するためには、ビタミンB1やカルシウムといった栄養素が必要です。これらの物質は汗とともに失われるものでもあるので、お菓子を食べ過ぎれば栄養補給どころか栄養失調になってしまうのです。
間食にオススメの食べ物
間食に食べるもので、夏バテ予防になる食べ物のオススメは「ゆで卵」と「餡子」です
鶏卵などの卵には、成長し大きくなるためにバランスよく栄養素が含まれています。生のままでは食中毒の原因となるので、しっかりと熱調理をしたゆで卵がオススメです。
小豆にはビタミンB1が豊富に含まれています。どうしても甘いものが食べたくなった時は、良質な小豆が多く使われている餡子を食べると良いです。
夏バテの原因の食べ物は炭水化物かもしれない
主食として毎食のように食べている、ご飯や麺類。これらの食べ物も種類によっては注意しなければいけません。
「主食は栄養バランスが良い食べ物なのでは?」と思う方も多いでしょう。確かにその通りです。しかし、甘くふっくらした「米」やモチモチで噛むたびに甘みを感じるような「麺」には、デンプンが多く含まれています。
デンプンは体内で消化されると糖になります。この糖質も砂糖と同様に、エネルギーとして代謝するためにはビタミンやミネラルが必要です。
同じ米でも糖質が多いものと少ないものがあります。栄養失調になりやすい真夏の時期だけでも、糖質ではなくビタミンやミネラルが豊富なものにすると夏バテ予防になります。
オススメの主食
オススメの主食は、米類なら玄米、麺類なら蕎麦です。
玄米を精米して籾殻を取り除いたものが白米です。この籾殻の部分にこそビタミンやミネラルが多く含まれているので、米を食べるならば玄米にすると良いです。
麺類も小麦から作られた麺よりも、蕎麦粉から作られた蕎麦の方が栄養が豊富です。全て蕎麦粉のものが十割蕎麦、2割小麦が入れば二八蕎麦と名称が変わるので、できれば蕎麦粉が多く使われているものを選びましょう。アレルギーなどなければ麺は蕎麦を食べた方が良いです。
夏バテにオススメの食べ物
夏バテ予防になる食べ物といえば、
・豚肉
・鶏卵
・納豆
・シジミ
どれもビタミンやミネラルやたんぱく質が豊富でオススメです。他にも、ミネラルが多く含まれている野菜や、カルシウムやミネラルの多い魚肉も良いでしょう。
ただし、オススメ食材にもある納豆の原料「大豆」だけは、特に注意が必要です。
大豆は注意すべき食材
納豆は大豆から作られますが、納豆、味噌、テンペなどの発酵した大豆食品以外の大豆食品については注意が必要です。
大豆にはフィチン酸という成分が含まれています。このフィチン酸は豆類や植物の種に含まれている成分で、ミネラルと結合しやすい性質を持っています。この性質により、体内のミネラルと結合して排出されてしまうので、夏バテにとって良くありません。
このフィチン酸は発酵過程で無害化されるため、納豆や味噌になると、大豆の豊富なビタミンやミネラル、タンパク質の恩恵を受けられます。
夏によく食べられている冷奴などの豆腐は、体内のミネラルを奪ってしまうので、たまに食べる程度に留めておいた方が良いでしょう。
日焼けは食べ物で悪化することもある
日焼けするといえば肌ですね。肌に良い成分といえばビタミンCです。このビタミンCの多い食べ物にも注意点があることをご存知でしょうか?
【ビタミンCの多い食べ物】
・オレンジ
・グレープフルーツ
・キウイ
・ライム
・アセロラ
これらの柑橘系のフルーツは、ビタミンCが多いということで有名です。
この柑橘系の食べ物には、他にもソラレンという成分が含まれています。ソラレンは太陽の紫外線を吸収して、植物が元気に成長するための成分ですが、このソラレンを摂り過ぎてしまうと、肌の日焼けだけではなくやシミができる原因となります。
他にも、ソラレンを多く含んでいる食材は
・にんじん
・パセリ
・セロリ
・しそ
・みつ葉
・いちじく
オススメの食べ方
ソラレンを多く含んでいる食べ物は、熱を排出したり、ビタミンCが多かったりと、夏にオススメの食材が多いです。これらの食材は料理の幅を広げてくれるので、食べれた方が嬉しいですよね。
人間の消化吸収には約2時間かかると言われています。朝に食べてしまうと日差しの強い日中にソラレンの影響によって、紫外線を多く吸収してしまいます。
柑橘類など、ソラレンの多い食べ物は、夜に食べるようにしましょう。
朝のビタミンCのオススメ
日差しに良いビタミンCを、朝に補給するとしたら何を食べるべきか?
【ソラニンを含まず、ビタミンCが多い食べ物】
・ブロッコリー
・トマト
・スイカ
・イチゴ
特にブロッコリーはビタミンやミネラルなどの栄養バランスがよく、糖質や脂質が少ないので、ダイエットにもオススメな食材です。
まとめ
夏バテに特に良くないものは、糖質と脂質のみでできている「お菓子」です。
他にも、白米やパンのような主食もビタミンやミネラルが不足しやすいので、玄米や蕎麦、ライ麦パンなどがオススメです。
【夏バテ予防に特に効果的な食材】
・豚肉
・鶏卵
・納豆
・シジミ
・小豆など
日焼けの予防にビタミンCが効果的ですが、柑橘類に含まれているソラレンという成分は肌のシミなどの原因となります。
【ソラレンが含まれている食材の例】
・オレンジ
・グレープフルーツ
・キウイ
・ライム
・アセロラ
・きゅうり
・にんじん
・パセリ
・セロリ
・しそ
・みつ葉
・いちじく
【日焼け予防にオススメの食材】
・ブロッコリー
・トマト
・スイカ
・イチゴ