先日、タコにはビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれているだけではなく、タウリンといった栄養素も含まれていて、夏バテの予防にも効果的であるといった内容を紹介しました。
タコに似ている食材としてイカがありますね。イカにもタウリンが含まれていて、見た目の非常にタコに似ているため、それぞれの違いについて気になりませんか?
今回調べてみましたので、せっかくなので皆様にも紹介しておこうと思います。
この記事では、タコとイカの違いについて紹介します。さらに、タコやイカは食べ方によっては体に害になってしまう場合があります。この食べ方の注意点についても紹介しておきます。
イカとタコの栄養の違いは?
実はイカとタコの栄養価はかなり似ていて、足の本数や骨の有る無しという差を除いて、ほとんど大きな差は無いと言われています。
しかし、イカはタコと異なり、様々な種類のものが食べられていたり、漁獲量が多かったりといった理由から、年間を通して市場に並び、値段も安価で、数々の料理法によって親しまれています。
イカの旬について
イカは様々なものが年中を通して食べられています。代表的なものとそれぞれの旬について以下にまとめした。
【イカの種類と旬】
・ホタルイカ 1~5月
・ヤリイカ 2~4月
・ケンサキイカ 4~7月
・アオリイカ 5~8月
・スルメイカ 5~9月
・アカイカ 6~8月
・カミナリイカ 10~4月
・コウイカ 10~4月
こちらはカロリーSlismというサイト様へのリンクです。イカの栄養素について紹介されているページです。
『参考記事』イカ – カロリー計算/栄養成分 | カロリーSlism
タコの旬について
タコもイカのように種類は多くあるのですが、広く食べられているものは2種類のようで、安定して漁獲できるとか、漁獲量の多い種類自体は、イカに比べると少ないようです。
【タコの種類と旬】
・マダコ 6〜7月
・ミズダコ 11〜2月
こちらは私が以前に書いた記事です。タコの旬や栄養について紹介していますので、良かったらこちらも御覧下さいませ。
『過去記事』ダイエットや夏バテ予防にオススメの食材タコの旬と栄養は?
過去記事の内容の繰り返しになりますが、タコの栄養素はこんな感じです。
ビタミン類
ビタミンA
ビタミンB群
ビタミンE
葉酸
ミネラル
ナトリウム
カリウム
カルシウム
マグネシウム
リン
鉄
銅
亜鉛
その他
タウリン
タコもイカもビタミンやミネラルが豊富な食材です。そして、たんぱく質が豊富で脂質の少ない、ダイエットや美容、健康に効果的な食材です。
イカを食べると腰抜かす理由
「猫がイカを食べると腰を抜かしてしまう」
このような噂を聞いたことはありませんか?
タコやイカは非常に栄養価の高い食材なのですが「チアミナーゼ」というが増えてしまうと体にとって害を及ぼしてしまうことがあります。
チアミナーゼとは、体内のビタミンB1を分解し代謝する性質を持つ酵素です。体内のビタミンB1が少なくなると、手足が怠いといった「疲労感」、肩こりや頭が重いといった症状が起きます。酷くなると、手足の痺れといった症状に発展することもあります。
猫は小さな体に対して、多くの運動量が必要となるため、ビタミンB1の必要量は人間の7倍ほどとも言われています。
人間は猫ほどの影響は受けませんが、人間も夏バテの時にはビタミンB1が少なくなっていたりすることも多いので、タコやイカなどのチアミナーゼには気をつけたいですね。
ちなみに、チアミナーゼの含まれている食材はこのような感じです。
植物
ワラビ
ぜんまい
デンジソウ
スギナ
魚介類
コイ
フナ
キンギョ
ハマグリ
鮮度の落ちたイカやタコなど
こちらはWikipediaのチアミナーゼに関するページです。よければ参考にして下さいませ。
『参考記事』https://ja.wikipedia.org/wiki/チアミナーゼ
チアミナーゼを無害にするには?
実は、タコやイカに含まれるチアミナーゼは鮮度が落ちるにつれて増えてしまう酵素なのです。旬のタコやイカを、新鮮なうちに刺身にして食べるならば問題はありません。
しかし、スーパーなどで売られている全身真っ白に色づいたイカは、鮮度が落ち、チアミナーゼをたっぷりと含んでいます。そのため、普通にスーパーなどで買い物をしたイカは、猫にあげたり、食べ過ぎたりすると体に悪いです。
「イカやタコを猫に与えても大丈夫」という方は、間違いなく新鮮なものを食べさせているはずです。
実は、チアミナーゼは熱を加えることで分解されて、体への害を無くすことができます。
焼きイカやボイルしたタコならば、チアミナーゼの問題は無くなります。
夏バテにタコやイカを食べる注意点!?
夏バテ対策に重要なことの一つは、汗で失われてしまう栄養素を効率良く補給することです。
水溶性ビタミン
ビタミンB 食欲不振、疲労感、倦怠感、口内炎
ビタミンC 免疫力の低下、疲れやすい
葉酸 貧血
ミネラル
ナトリウム 筋肉の痙攣、嘔吐、下痢
マグネシウム 骨粗鬆症、糖尿病、心疾患
カリウム 血圧の上昇
カルシウム 骨粗鬆症、イライラしやすくなる
鉄 貧血、疲れやすくなる
亜鉛 味覚障害、免疫力の低下
タコやイカにはこの失われやすい栄養素のうち、ビタミンC以外のほとんどの栄養が含まれています。
しかし、チアミナーゼによる悪影響があると、ビタミンB1がより減ってしまうということにもなり、夏バテを悪化させてしまうこともあります。良く火の通ったもの、新鮮なもの、この2つを意識して食べるようにしましょう。
まとめ
タコやイカの栄養素はとても似ています。どちらも、高たんぱく、低脂質、さらにビタミンとミネラルも豊富な食材です。
夏バテ予防に食べるのなら、鮮度の良いものか、良く火を通したものを食べるようにしましょう。