秋の紅葉を眺めながらゆっくりと浸かる温泉は最高ですよね。
夏にも山奥や高原の避暑地に、冬には温まるために、春には外出がしやすいため温泉に行くのも良いですね。
そんな温泉ですが、のぼせてしまった経験があり怖くて行けないという方も、少なからず居るのをご存知でしょうか?
車酔いしやすい方が車を敬遠するように、のぼせやすい方は温泉旅行に誘われたりすると
「せっかく誘われたから行きたいけれど、迷惑をかけてしまいそうで不安」といった心情になります。
もし何かあってもテキパキと対処できれば、迷惑な感じもしないし、不安も解消されるだろうし、お互いに色々あったけれど楽しい旅行という思い出にすることも可能です。
この記事では、温泉でのぼせてしまいやすい方の特徴と、のぼせたときの対処法や、予防策について紹介していきます。
1章:温泉でのぼせやすい原因とは?
2章:温泉でのぼせたときの対処法
3章:温泉ののぼせ対策には筋肉が一番
温泉でのぼせやすい原因とは?
私は温泉が好きで、友達や職場の方々、さらにお客様や何かの縁で知り合った方など、色々な方と温泉について話すことがよくあります(笑)
その経験上、のぼせてしまいやすい人は、熱いお湯でもぬるいお湯でも、あまり関係なくのぼせてしまうことが分かりました。本来、ぬるいお湯の方がのぼせにくいのですが、どちらのお湯でものぼせてしまう方には、いくつか共通点があったのです。
・入浴前後や入浴中に水分補給をしない人
・入浴が長すぎる人
・お湯に肩まで浸かる人
・普段の食事バランスが偏っている人
・子供や女性、老人など筋肉が少ない人
これらの共通点について、のぼせやすい原因を考えていきましょう。
入浴前後や入浴中に水分補給をしない人
これは、言うまでもないかもしれませんが、入浴前後の水分補給はとても大切です。入浴中は多くの汗をかくため、しっかり水分を取るように心がけましょう。
水分補給で、カフェインの入ったお茶やコーヒーを飲んでしまうと、カフェインの利尿作用により、汗だけではなく尿としても水分の排泄をしてしまうため、脱水症状になりやすいので注意しましょう。
入浴前後だけとれば良いワケではなく、ランニングや運動のように入浴中も、流した汗の量に合わせて定期的に水分補給をすることが大切です。
入浴が長すぎる人
紅葉や冬のシーズンになると、外が涼しくなってきて温かい温泉にいつまでも浸かっていられそうですね。
普段行けないような温泉だと「せっかく来たんだから、たくさん入っておかなくちゃ」と貧乏性が出てしまうこともあります(笑)
しかし、体温よりも温度が高いお湯に浸かっていれば、体からは自然と汗が出てしまいます。水辺にいると水蒸気の影響で、喉や唇の渇きに気付かないだけではなく、湯船のお湯で体を拭えるので、かいた汗の量も分からなくなりやすいです。
さらに、水を飲んでも直ちに体に吸収されるワケではないので、体が吸収して蓄えている水分が少なくなってしまい、のぼせてしまいます。
ちなみに、熱いお湯には数分おきにこまめに休息を、ぬるいお湯でも10分おきくらいに軽い休息を取るようにして、体の状態を確認しながら入浴するのがオススメです。
お湯に肩まで浸かる人
お風呂に入る時には「肩までお湯に浸かって体を温める」のはとても良いことです。しかし、常に肩まで浸かっていると、体が温まり過ぎてのぼせてしまうため注意が必要です。
温泉の場合にも、入り始めは肩までお湯に浸かり体を温めるのが良いのですが、少しして体が温まってきたら、肩を出したり腰まで浸かったり、体の温度に合わせて半身浴のように入るのが良いです。
普段の食事バランスが偏っている人
普段から食べている食事も意外に重要です。
汗は水分だけではなく、水溶性のビタミンやミネラルも体から失われてしまいます。
食べ物の好き嫌いがあって、普段から野菜が少なくて、お菓子やジャンクフードばかり食べていると、ビタミンやミネラルが不足がちになります。その状態で汗をかいて、さらにビタミンやミネラルが少なくなると、栄養不足となりのぼせてしまいます。
こちらは以前に書いた記事です。汗で失ってしまう栄養素について紹介しているので、よければご覧下さいませ。
『過去記事』温泉で疲れがとれるかと思ったら、だるくて眠くなる理由?!
子供や女性、老人など筋肉が少ない人
体の6〜7割は水分であると言われています。この水分とは、筋肉中に含まれているグリコーゲンなどの栄養素を含んだ水分です。
しかし、運動不足や誤ったダイエットなどの生活習慣で筋肉が少ない方や、成長途中で体が発達していない子供は、筋肉量が少なく、体の水分量も少なくなります。
その場合、同じ量の汗をかいたときに、筋肉の少ない人の方が体内の水分が少なくなってしまうため、のぼせやすいのです。
多くの方が誤解しやすいのは肥満の場合についてです。筋肉よりも脂肪の方がサイズが大きいため、同じ体重でも肥満の方が大きく丸く見えます。一見すると水風船のようですし、運動すると脂汗をたくさんかくため水分量が多そうですが、実際には、脂肪は水分を含まないので、意外に体水分が少なかったりします。
肥満気味の方も、体の水分量が少なくなっていることがあるので、気をつけるようにしましょう。
温泉でのぼせたときの対処法
のぼせたときの対処法は以下の通りです。
【のぼせたときの対処法】
・横になる、または座ったりしゃがみ込んだりする
・足を高くする
・濡れタオルで首や脇の下を冷やす
・水分を補給する
のぼせてしまったときは、横たわって休みながら、水分を少しずつ取るようにしましょう。近くで横たわることができない場合には、その場でしゃがんだり座ったりすることも有効です。
のぼせてしまうと、体内の水分やミネラルが少なくなったことで血圧が下がってしまい、血が頭まで戻りにくくなっています。このため、立ちくらみや吐き気がするのですが、横になったり座り込むことで、これらの症状を緩和することができます。
さらに、横になれる場合には、足を頭より高くするとより効果的です。
体が火照り過ぎている場合には、濡れタオルなどを使って体を冷やすことも効果的です。冷やす場所は「おでこ」ではなくて、「首」や「脇の下」がオススメです。首や脇の下には太い血管が多いため、ここを冷やすと全身を効果的に冷やすことができるのです。
症状がひどい場合には、普通の水より吸収しやすい「経口補給水」を飲むようにした方が効果的です。
「材料」
・砂糖 大さじ4
・食塩 4g (小さじ半分強)
・水 1L
「作り方」
1Lのお湯を沸かし、砂糖と食塩を入れて溶かします。
(クエン酸などを入れると疲れを取ってくれるます
レモンの搾り汁で代用しても良いでしょう)
温泉ののぼせ対策には筋肉が一番
子供のうちは走り回ったりしているので、筋トレに関してはあまり意識しなくても問題ありません。
しかし、大人になると連日デスクワークばかりだったり、毎日家事で同じ動作だったりして、使われない筋肉がだんだんと弱ってしまいます。
筋肉が少なくなるにつれて、体内の水分量も減少してしまうため、同じ量の汗をかいても筋肉が少ない方が、のぼせやすくなってしまいます。
二の腕や腹筋などの小さい筋肉だけではなく、普段から全身を筋トレするように心がけると、のぼせることがぐっと少なくなることでしょう。
こちらは以前に書いた記事です。ダイエットの記事ですが、体の大きい3種類の筋肉を鍛えることで、全身を鍛えられることが書いてあるので、よければご覧下さいませ。
『過去記事』太りやすくなる?!秋に運動をする前に見てほしい注意点
まとめ
この記事では、のぼせてしまいやすい方の共通点や対策について紹介しました。
【のぼせてしまいやすい方の共通点】
・入浴前後や入浴中に水分補給をしない人
・入浴が長すぎる人
・お湯に肩まで浸かる人
・普段の食事バランスが偏っている人
・子供や女性、老人など筋肉が少ない人
【のぼせないための対策】
・入浴前に水分補給
・長湯をしない(熱いお湯なら1~2分、ぬるいお湯なら10分まで)
・お湯から肩や腕を出す
・ビタミンやミネラルのバランスが良い食生活を心がける
・普段から運動不足にならないように心がける