寒くなるにつれて、肌の乾燥しやすくなってきます。
特に悩む方が多いのは、入浴後の乾燥ではないでしょうか?
入浴の保湿効果を長続きできれば良さそうですが、逆に痒くなってしまったりして、余計に肌の状態が悪くなってしまった。なんて話もよく耳にします。
この記事では、やや進行してしまった乾燥肌に向けて、オイルを使った保湿について紹介していきます。
1章:乾燥肌の保湿にオイル使う効果と注意点
2章:お風呂の塩素の痒みはビタミンCで防げる
3章:オリーブオイルのお風呂の効果について
乾燥肌の保湿にオイル使う効果と注意点
乾燥肌の保湿剤として一般的なのは、化粧水などの肌に浸透しやすい水や、ニベアのハンドクリームといったクリームが有名です。
保湿剤は水分が多いほど塗りやすいのですが、保湿効果が低いです。現状に適したものを使うように心がけましょう。
・軟膏 水分少ない 効果高い
・クリーム
・ローション
・ミルク
・水(化粧水) 水分多い 効果低い
乾燥肌のケアと保湿剤の選び方は、こちらの記事を参考にして下さいませ。
『過去記事』乾燥肌の保湿の方法、化粧水とクリームの選び方とは?
保湿効果の高いものほど水分が少なくなっていくということは、水分ではなくて油分を塗れば問題が解決しそうですよね。
実はこの考え方は正しいです。オリーブオイルやココナッツオイル、ワセリンなどを塗る保湿の方法もあります。ただし、毎日のようにこの方法を利用していると、体の皮脂分泌能力が衰えてしまう原因にもなります。オイルによる保湿は多くても週に2〜3回ほどに留めておいた方が良いでしょう。
そして、オイルにもいくつか種類と注意点があります。
オリーブオイルのような液状のオイルは上手く皮膚に浸透すれば良いのですが、皮膚表面の死細胞の層が薄くて浸透できずに、皮膚表面に液体のままでいるとすぐに酸化して、皮膚に刺激を与える原因になってしまいます。
ワセリンなどの半固形のようなものは、液状のものに比べて伸ばしにくく塗りにくいですが、皮膚表面の油膜は酸化しにくく刺激が少ないです。
もう一つ注意点がありまして、どちらも皮膚表面に油膜を形成させるのですが、油膜をしっかり作るほど体内から出てきた汗が蒸発できなくなっていくため、皮膚の炎症が酷い場合には熱を逃がすことができずに体が火照ってしまいます。
皮膚が荒れてゴツゴツしていたり、炎症によって体温が高まっていることによって、黄色ブドウ球菌という皮膚の常在菌が異常に増えてしまうことがあります。この菌は正常な皮膚では問題ないのですが、増え過ぎてしまうと痒みを引き起こしてしまう特徴があります。
こうなると、さらに掻きむしってしまい炎症が悪化して汗が止まらなくなってしまい、油分と汗が混じったベタベタしたものが滴ってしまうこともあります。
体を洗ったりして除菌を勧める記事も多いのですが、ここまで悪化した肌荒れの場合には、過度の洗浄はかえって肌の負担になってしまい症状が悪化することもあります。
お風呂の塩素の痒みはビタミンCで防げる
体を洗う以外に「入浴」も効果的なのですが、入浴で痒くなってしまうこともあります。
この原因の一つに、水道水に含まれている除菌のための塩素があります。肌のバリアが健全ならばどうということはないのですが、弱っていると皮膚細胞への刺激となってしまうのです。
ビタミンC(別名:アスコルビン酸)のお風呂については過去記事で詳しく紹介しているので、こちらの記事をご覧下さいませ。
『過去記事』アスコルビン酸によるお風呂の塩素除去に必要な分量について。
簡単にビタミンC風呂の作り方を紹介しておきます。
1.一人用の湯船にアスコルビン酸を小さじ一杯(3gくらい)を目安に入れる
2.軽く混ぜて数分してから入浴すると良い
湯船にゆっくりと入浴すると、増え過ぎた黄色ブドウ球菌とともに餌となってしまう余分な皮脂を落とすことができます。さらに、シャワーのように肌への刺激もなく、水圧によって血行が促進されるため新陳代謝が良くなり肌の再生にも効果的です。
ただし、注意点もいくつかあります。
お湯の温度が高過ぎると皮膚の炎症が反応して痒くなってしまため、体温プラス2度くらいに留めておくようにしましょう。
お風呂上がりに水分を拭かないと、蒸発時に皮膚の水分まで失われてしまいます。
ビタミンCで塩素を除去しているため、追い炊きなどでお湯を再利用すると病原菌が増えてしまうこともあります。安全のために塩素を除去したお湯の再利用は止めておきましょう。
オリーブオイルのお風呂の効果について
軽い炎症や乾燥肌ならば、オリーブオイルを使用した入浴も効果的です。
主にオリーブオイルをお風呂に入れたり、オリーブオイルで体を洗う方法があります。
【オリーブオイルをお風呂に入れる】
やり方は簡単で、オリーブオイルをスプーン一杯ほど湯船に入れるだけです。
湯船のお湯の中では、油分は皮脂に引き寄せられる性質があります。このため、皮膚は水分だけではなく油分も吸収できるため、皮脂の量が補われてお風呂上がりの乾燥をしにくくなりおすすめです。
【オリーブオイルで体を洗う】
こちらも全身でスプーン1杯程度の量で十分です。
やり方は、親指の平にオリーブオイルをつけて気になるところにオイルを塗ります。指先でオイルを転がすように軽く指を動かします。
順番的には、お湯で軽く流す、湯に浸かって汚れをふやかす、それでも落ちない汚れをオイルで洗う、最後にもう一度お湯に浸かるのがおすすめです。
この方法は、肌荒れが酷くなってしまった方に効果的です。
脂性の乾燥肌の場合には、皮脂と汚れが合わさっていて湯船に浸かってもなかなか汚れが落ちないことがあります。この汚れは油汚れみたいなものなのでオイルで優しく洗えば自然と溶け落ちます。
酸化しやすいオリーブオイルですが、オイル洗いをして軽く洗い流した後に、再び入浴することで余分な油分を落としておくと、肌への負担を減らすことができます。
どちらの方法も保湿に効果的ですが、オイル保湿と同様のものなので週に数回程度がおすすめです。寒さが厳しくなってきたときに、適度に取り入れると良いでしょう。
まとめ
この記事では、乾燥肌が酷くて入浴後の乾燥や保湿について悩んでいる方に向けて、オイルを使った保湿や入浴法を紹介しました。
どの方法も効果的ですが、体自体の保湿機能を損なわない程度の回数や、記事中で述べた注意点について気をつけて利用して下さいませ。
こちらの記事でも紹介しているように、乾燥肌の根本的は改善は日々の食生活です。週に数回のオイル保湿でも乾燥肌が落ち着かないようならば、食事やストレスの原因をしっかり直していきましょう。
『過去記事』肉を食べないのは乾燥肌の原因だった!?おすすめの食材は?