空気が乾燥するにつれて、金属製の手すりや水道の蛇口などで静電気が起こりやすくなり、色々なものに触れるのに恐怖を感じることがありますよね。
この静電気の原因が、着ている衣類にあったらどうでしょうか?
この静電気が、辛い乾燥肌と関係していたらどうでしょうか?
この記事では、静電気と乾燥肌の関係について、そして静電気の起きやすい物質について紹介していきます。
1章:静電気体質は乾燥肌になりやすい?!
2章:静電気がたまりやすい物質とは?
3章:静電気対策のおすすめ
静電気体質は乾燥肌になりやすい?!
空気が乾燥していると静電気が起きやすくなりますよね。
空気中には酸素だけではなくて水分もあります。夏場は気温が高いために川や池の水が蒸発するため空気中の湿度が高くなり、逆に冬には湿度が下がるので空気が乾燥します。
水分は電気を通しやすい物質です。それは空気中の水蒸気も同様で、湿度の高い空気ならば静電気が溜まり過ぎることもありません。
しかしながら、空気が乾燥していると溜まった静電気が逃げることができないため、通電しやすい金属などに触れた際に、一気に放出されてしまうのです。このときに、静電気特有の「バチっ」とした痛みが走ります。
基本的に痛みというものは信号です。
体は変化に対して敏感で、良い変化でも悪い変化でも信号は出るため、怪我などマイナスな理由だけではなく、整体などで肩こりが改善する時などにも痛みが出てしまうこともあります。
もちろん静電気が走った時にも、体に変化が起きているのです。
よく静電気のメカニズムで、人間はプラスの電荷を溜め込みやすく、反対の性質の物質を体毛に擦り合わせたりすると、体にはプラスの電荷が物質にはマイナス電荷が溜まってしまいます。
この体に溜まった電荷が、通電しやすいものに触れた時に一気に放出されるのです。
体内ではカルシウムイオンが皮膚ではビタミンCなどが、プラスマイナスの性質を安定させています。静電気で電荷が急激に変化するとカルシウムやビタミンCが減ってしまうというのはこのためです。
ビタミンCは肌の調子を整えるためにも大切な成分です。
そのビタミンCが失われるということは、乾燥によって静電気が起きやすく、その静電気によって乾燥肌にもなりやすくなってしまうのです。
乾燥肌については、こちらの記事を参考にしてくださいませ。
『過去記事』肉を食べないのは乾燥肌の原因だった!?おすすめの食材は?
静電気がたまりやすい物質とは?
プラスの電荷を持ちやすい人体と、マイナスの電荷を待ちやすいものが擦れ合うことで、人間はプラスの電荷を持ち過ぎてしまいます。
ということは、同じ性質のものは静電気が溜まりにくいですし、性質が異なりマイナスの電荷を持ちやすいものは「静電気が溜まりやすい物質」となりますね。
こちらはW-Walletというサイトの、静電気を溜め込みやすい物をまとめたページです。
『参考記事』6.静電気の溜り易い身の回りの物質 提供:W-Wallet様より
参考記事の中から、物の材質と帯電しやすさについて書かれたものに、私なりに少し書き加えさせていただきました。紙や木材、毛皮などは種類によって性質が多少変わるため「類」と書き加えました。
(プラスの電荷を持ちやすい)
空気
人間
ガラス
ナイロン
毛皮類
鉛
絹
アルミニウム
紙類
木材類
ニッケル
(中央)
琥珀
銅
金、プラチナ
天然ゴム
硫黄
アセテート
ポリエステル
セルロイド
ウレタン
ポリエチレン
ビニール
シリコン
テフロン
(マイナスの電荷を持ちやすい)
(中央)の上と下で溜め込みやすい電荷が変わるため、静電気が発生しやすくなります。人間や人毛はプラスの電荷を持ちやすいので、中央より下からは、下に行くほど「静電気を発生しやすいもの」です。
逆に、毛皮類は人間と性質が近いため「静電気が発生しにくいもの」です。
服にも使われている、ポリエステルなどは静電気が発生しやすい物質なのです。
ポリエステルなどの化学繊維はツルツルしているものが多く、良質な絹や木綿に似た感触を、比較的安価で提供することができます。しかしながら、蓄えやすい電荷の性質は絹や木綿と異なり、人間にとって静電気を蓄えやすい繊維なのです。
布地と肌でも静電気が起きてしまうので、羽毛などをポリエステルの布地で包んだダウンジャケットなどは、短時間着ただけで静電気を生み出してしまう服なのです。
静電気対策のおすすめ
一気に静電気が放出されるのが痛いから、その前に静電気を放出するためのグッズが色々と売られていますが、そもそも静電気が溜まらないようにしていれば問題ないはずですよね。
先ほどの章で紹介したように、人体と性質の近い毛皮や、絹に木綿といった服を選ぶようにすると良いでしょう。
家の中ならば加湿器で湿度を上げることでも、乾燥や静電気の対策になります。
水分補給をすることも大切です。水分が乾燥肌の予防になるとともに、時折かく汗が余分な電荷を放電してくれます。
「服装」「保湿」「水分補給」に気をつけることが、静電気対策にも乾燥肌対策にも効果的です。
まとめ
静電気を溜め込まないために大切なことは3つです。
【静電気の予防】
・絹や木綿、毛皮といった服装
・空気の加湿
・水分補給
ポリエステルのような化学繊維の服で、冬用のモコモコしたものには帯電しやすいものが多いため気をつけましょう。