寒くなってくると増える乾燥による悩み。
その中でも乾燥肌は、多くの人が経験しているようで、
・乾燥して荒れた肌が服に引っかかって痛い。
・乾燥した手にタッチパネルが反応してくれない。
・乾燥したところの肌がかゆい。
といった悩みを話すと「わかるわかる」といってもらえることが多いです。
乾燥肌の原因は大きく分けて3種類です。
・食べもの
・肌のダメージ
・ストレス
多くの人がこれらのものを原因かもしれない、と感じながらも、その対応をしなかったり、間違った対策をしてしまうために、ひどい乾燥肌に進行してしまいます。
この記事では、乾燥肌を治すために大切な3つの要素について、よくある間違いに触れながら紹介していきます。
1章:乾燥肌の原因となる食べ物
2章:乾燥肌の原因となるスキンケア
3章:乾燥肌の原因となるストレス
乾燥肌の原因となる食べ物
人間の身体は食べたものから作られます。
そのため、食べものが不足していたり偏っていたりすれば、肌の再生もうまく行われません。ダイエットなどで食事や摂取カロリーを制限している人は要注意です。
特に、ダイエットのためにお肉を食べないという人がいますが、肉には皮膚や細胞の栄養となるたんぱく質が豊富に含まれています。
たんぱく質は肉だけではなくて大豆などの植物からも摂ることができますが、人間の体で利用されやすいたんぱく質は、同じ動物のたんぱく質です。
体質によっては植物のみでも問題ない人もいますが、それはごく一握りの人にかぎった話しなので、無理にベジタリアンの真似をしないようにしましょう。
『過去記事』肉を食べないのは乾燥肌の原因だった!?おすすめの食材は?
ときどき「お肉を食べるとかゆくなってしまう」という悩みもいただきます。
『過去記事』乾燥肌のかゆみは肉が原因かも!?おすすめの食べ物は?
過去記事にもありますが、こういった場合には、腸内環境が悪化している場合が多いです。
腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れると、腸内環境が悪くなり消化吸収がうまくできなくなります。
消化吸収して代謝することができなくなり食べたものがいつまでも体内のとどまると、体内で腐敗してしまいます。そこで、体内の余りものを体外に排出するのですが、この影響で汗がベタついたり、ニキビができやすくなり、肌への刺激が強くなるため肌がかゆくなるのです。
お肉の動物性たんぱく質や、砂糖などの糖質は悪玉菌のエサとなります。食物繊維は善玉菌のエサとなります。
肉だけではなく野菜も食べるように心がけましょう。
乾燥肌の原因となるスキンケア
スキンケアは間違いのオンパレードです。
人間には自然治癒の機能が備わっているため、下手なスキンケアはしないほうが良かったりもします。
特に多いものは保湿剤についての誤解です。
保湿剤には、肌を潤す水分タイプと、肌を乾燥から守る油分タイプがあります。
『過去記事』乾燥肌の保湿の方法、化粧水とクリームの選び方とは?
過去記事にも書いた通り、保湿剤の多くは水分と油分のバランスによって名称が変わります。使う機会の多いものをまとめると以下のようになります。
・クリーム 水分少ない 保湿効果高い
・ローション
・ミルク
・水(化粧水) 水分多い 保湿効果低い
化粧水などの水分の多いものは、肌表面の皮膚細胞に水分を与えることができるのですが、肌表面に皮脂のような油膜がなければ、その水分もすぐに蒸発してしまいます。
さらに蒸発のときに、皮膚細胞にあったわずかな水分も一緒に蒸発してしまうので、かえって乾燥を悪化させてしまうことにもなるのです。
皮脂による肌バリアがある程度残っている人は化粧水の保湿でも良いですが、粉をふいたりするレベルの乾燥肌ならば、基本的には油分を補えるクリームタイプにするべきです。
乾燥肌がひどいときには、肌の炎症によってかゆみが起きることもあります。
そういうときに「悪い菌のせい?」と不安になり、体を念入りに洗う人がいますが、これも肌にとっては良くありません。
『過去記事』体のゴシゴシ洗いは肌荒れの元!手洗いにお湯も手荒れの元!
肌荒れのかゆみは、黄色ブドウ球菌の影響、汗に含まれる塩分などのミネラル、体内の老廃物を汗などで出している、などありますが共通する原因として、肌の「炎症による熱」があります。
黄色ブドウ球菌が増えすぎてしまう理由は、肌の炎症による体温上昇、肌荒れによる肌の表面積の増加、保湿によって汗などが肌表面にとどまることなどです。
肌刺激となる塩分の多い汗も、炎症の熱のせいで出やすくなりますし、その汗には体の老廃物も含まれています。
このように炎症はかゆみの原因となるのです。
炎症のもとになるのは、掻きむしったり、ゴシゴシ洗ったりすることによる肌の傷です。目に見えない小さな傷を治すために炎症が起こるのですが、その炎症がかゆみを、かゆみがさらなる炎症を生む悪循環になるのです。
乾燥肌の原因となるストレス
個人的に最も治すのが難しいと感じるのが、ストレスによる乾燥肌です。
人間関係、忙しさ、肌のかゆみなど、さまざまな悩みから私たちはストレスを受けます。
こういったストレスを受けるとき交感神経が高ぶるのですが、この状況が長く続けば、自律神経の切り替えがうまく行えなくなってしまいます。
『過去記事』忙しい季節、自律神経の乱れで肌が荒れる乾燥する!?
自律神経が乱れてしまうと、交感神経と副交感神経との切り替えがうまくできなくなるため、ホルモンの分泌量が減って肌が回復しにくくなったり、リラックスして休むことができなくなります。
ストレスの原因は分かっているけれど、なかなか解決できないという場合も多くあります。
ストレスの原因は変えられなくても、ストレスを引きずらない方法ならあります。
例えば、嫌なことがあったら人目の少ないところに行って深呼吸をするだけでも、気持ちが切り替わります。
「嫌じゃない」と言い聞かせる方法もありますが、無理に前向きにしていると、気がつかないうちにストレスを抱え過ぎてしまうこともあるので、嫌なことは嫌だと感じるのは大切です。
深呼吸をして「過去の過ぎ去ったこと」と一度嫌なことを受けて止めたうえで、引きずらないことが大切なのです。
ただし、日に何度も嫌なことがあり、それが毎日のように続く場合には、ストレスに押しつぶされてしまうので、ストレスの原因自体を何とかしたほうが良いでしょう。
まとめ
如何でしたでしょうか?
なんとなく良いと思って、肌の負担となることをしていませんでしたか?
乾燥肌の原因は大きく分けて3種類です。
・食べもの
・肌のダメージ
・ストレス
肉や野菜をバランスよく食べる。
保湿や体の洗い方が、過剰になり過ぎないように気をつける。
ストレスについては、肌の状態と相談しながら、無理をし過ぎないように付き合っていきましょう。
どれかを完璧にするのではなく、3つの乾燥肌の原因をバランスよく改善していくことが、治療の近い道です。