私が子供の頃にやっていた風邪の予防や対策は、ほとんど間違いだらけでした。
先日、雨風の影響で急に冷え込んできたとき、少し鼻っぴきになってしまったときに、ふと昔を思い出して笑ってしまいました。
治らないだけではなく悪化までさせてしまうような方法なのに、両親や祖母は真実だと思って教えていたのです。
インターネットが一部の人だけのものだった時代は、勘違いだらけの病気治療が普通だった時代でしたね。
体のことを人に指導するようになって、いろいろなことを勉強できましたが、周りを見渡すと、今でも子供の頃の私と同じような勘違いをしている人を見かけます。
この記事では、よくある風邪の予防や治療についての勘違いについて紹介していきます。
1章:風邪の予防や治療は間違いだらけ
2章:風邪を治す方法の間違いなど
3章:風邪の治し方の迷信について
風邪の予防や治療は間違いだらけ
私が子供の頃は、いろいろなことが根性論で片付けられてきました。
やる気がないのも根性がないから。
風邪を引くのも根性がないから。
例えば、風邪を引いてフラフラしたり、力が出せなかったりしても、倒れたりするまでは「根性なし」と怒られたりしました。
今にして思えば可笑しい話しですよね。しかし、こういうことが普通だった時代があったのです。
本質に目を向けられない人が多かったからこそ、いくつもの間違った治療法もありました。
まぁ、治った治ってないをキチンと伝えようものなら「起き上がれるのに治っていないはずないだろ」と言われるのですから、みんな口を揃えて「治った」というのですから、仕方ありませんね。
効果のない方法でさえも、それらしく見えていれば治療法と考えられてしまっていたワケです。
こういった方法の中には、かえって何もしないよりもよくない方法もあったため、私のように「治療しないほうが風邪が治るの早いじゃん」と勘違いする人も、チラホラいたのではないかと思っています。
あるとき、風邪を引いていたのにもかかわらず無茶を続けていたら、42度の熱を出して倒れたことがあります。
現代ではたいてい体温が1度でも上がれば、熱っぽいなどの違和感を感じて、熱を測ったり治療したりしますよね。
しかし「体調が悪いなんて気のせい」とか「根性があればすぐ良くなる」なんて思ってばかりいると、違和感に気が付けなくなってしまうのです。
そういう人は、立ち上がれなくなって初めて「休もう」となっていました。
この考え方から、間違いの塊という感じですが、他にもいくつもの間違った治療がありました。そして、今でも続けられているものもあるのです。
間違いの経験者として、体について勉強しているときには「気をつけよう」と思うものがたくさんありました。
風邪を治す方法の間違いなど
いろいろな間違った治療の中でも、今でもよく見かけるものはこの2つです。
・マスクについて
・熱について
マスクを着けないほうが早く治る?!
マスクのメリットについて誤解している人が特に多いです。
マスクをつけることで、口とマスクの間に湿気の多い空気をとどめておくことができます。
この湿気の多い空気は、風邪の菌をくい止めてくれるため、マスクをつけることで風邪菌の吸引を防ぐことができるのです。
咳をしている人でマスクをしている人がいますが、これでは吐き出した風邪の菌がマスクの内側に付着してしまうため、また吸い込んでしまいます。
体が風邪菌と追い出しているのに、わざわざ妨害をしているのです。
風邪の治療以外でもいくつか効果はあります。
人様に向かってくしゃみをしてしまう子供に、マスクをして唾が飛ばないようにする。
マスクで空気の乾燥を防いで、荒れた喉や鼻で呼吸しても痛くないようにする。
といったものならばマスクも効果的でしょう。
風が長引くデメリットを気にするか、それ以外のメリットを気にするかですね。
熱を下げると風邪が長引く?!
もう一つ、風邪を早く治すために気をつけたいものは「熱」です。
熱が出るのは風邪の菌のせいではあrません。風邪の菌を倒すために体が熱を出しているのです。
つまり熱が出ているときは、体の菌が活性化しているときです。
しかしながら、高熱になると頭がぼーっとして生活に支障をきたしたり、寝苦しくて休めなくなってしまうことがあるため、これらを防ぐために熱を下げるのです。
「薬を飲んで熱が下がったから」と出歩いている人がたまにいますが、これは体の治癒能力を下げて、さらに出歩いて体力まで使ってしまう行為です。
理解のない人の場合には「熱が下がったなら学校や職場に行け」と言われるかもしれません。
風邪の菌が減っておらず、体力が低下した状態で薬の効き目が切れれば、さらに深刻な状況になるので、周りの人が間違いだらけのときには気をつけましょう。
風邪の治し方の迷信について
「風邪になったらビタミンC」という話もありましたね。実はこれは迷信です。
確かに「ビタミンCが風邪に有効である」という研究結果はあるのですが、これは毎日ビタミンCを摂取していると風邪を引きにくくなるというものです。
風邪を治すためにビタミンCが良いというワケではないのです。
そして、この研究自体も科学的な根拠は何もなくて、ビタミンCの多いものに含まれている水分やポリフェノールなどの物質のお陰だったのかもしれないのです。
私のよく行っていた内科でも、ビタミンCの多い飲みものを販売していたりして「病院でも売っているのだから体に良いはず」と家族揃って思い込んでいました。
ビタミンCの飲みものよりも、吸収しやすいスポーツドリンクなどの水分のほうが良さそうですね。
まとめ
風邪の治療でよくある間違いについて紹介しました。
・マスクの着用
・熱冷まし
マスクは風邪予防のために使う。
熱は気持ちよく眠ったりするときに下げる。
ちなみに、風邪を引いてからはビタミンCよりもスポーツドリンクの方がおすすめ。