「ダイエットでなかなか痩せないです。どうしたらいいですか?」
と質問をいただくことが多々あります。
そこで、どういう運動や生活をしていますか?と訪ねてみるとたいていは「凹ませたい腹筋を筋トレしたり、脂肪を減らすために有酸素運動している」という答えが返ってきます。
実はこの2つ、なかなか痩せない原因でもあります。
お腹にくびれを作る腹筋、縦に線が入ったり6や8個に割れる腹筋などいろいろとありますが、どれも効果はありますが遠回りな方法なのです。
この記事では、ダイエットで腹筋をおすすめする本当の目的について紹介するとともに、くびれや割れた腹筋を作る効果的な方法について紹介していきます。
1章:ダイエットに腹筋は意味ない?!
2章:腹筋を筋トレする効果とは?
3章:ダイエットには腹筋よりもスクワット!
ダイエットに腹筋は意味ない?!
少し大げさなタイトルをつけましたが、ダイエットをするときに腹筋運動はとても非効率です。
【腹筋運動がダイエットに不向きな理由】
・腹筋は小さい筋肉であるため、基礎代謝が上がりにくい
・腹筋を鍛えてもくびれができたり綺麗になるワケではない
大きな筋肉ほど、その筋肉を維持したり動かすために多くのエネルギーが必要です。そのため、腹筋よりも太ももや背中や胸といった筋肉を鍛えたほうが、基礎代謝が上がりやすくダイエットに効果的なのです。
腹筋を鍛えることで「お腹を引き締めたい」という人もいますが、腹筋だけを筋トレしてもウエストが綺麗になることはまずありえません。
筋肉を鍛えると基本的に大きくなります。ということは腹筋の筋肉を鍛えてもウエストにくびれはできないのです。
脂肪が多かった人はスッキリしることはありますが、脂肪がある程度なくなってくると、胸もウエストもお尻も同じような太さの「寸胴体型」になってしまいます。
これらの理由から、腹筋運動はダイエットに不向きなのです。
腹筋を筋トレする効果とは?
そんな腹筋ですが、トレーニングジムなどでは腹筋の筋トレをしている人が多くいます。
腹筋だけを鍛えることは、ダイエットにとって不向きですが、腹筋を鍛えることによって良いことがあるのです。
腹筋というと6または8個に割れた腹直筋がイメージされやすいですが、お腹には腹直筋だけではなく腹斜筋や腹横筋といったさまざまな筋肉があります。
こういった筋肉をまとめて体幹と呼んだりします。
体幹の筋肉が強くなると姿勢が安定しやすくなります。運動中などで姿勢がふらつく度に、脚などのさまざまな筋肉に余分な負担がかかるのですが、体幹が強ければふらつきにくく疲れにくくもなります。
すると、ランニングやウォーキングなどの有酸素運動を長時間続けやすくなるため、運動で脂肪を燃やしやすくなるワケです。
このほかにも、体幹が強くなることで筋トレのときにも姿勢が安定するため、刺激したい筋肉を扱いやすくなったり、変なところに力が入ってしまうのを防いだりしやすくなります。
バランスよく全身を筋トレして基礎代謝を上げつつ、有酸素運動で脂肪を落としていくのが、世間一般のダイエットの運動ですね。
しかし、「時間がないから」とか「ムキムキになりたくないから」といって筋トレは腹筋だけにしたり、「早く痩せたいから」と有酸素運動をやたら長時間する人がいます。
このダイエットこそ、まさにダイエット失敗コースの定番です。
前の章でも紹介したように、腹筋だけでは綺麗な体にはなりません。さらに、有酸素運動は脂肪だけではなくて筋肉まで分解してしまうため、筋トレで刺激されていない上半身の筋肉はどんどん分解されてしまい、寸胴体型に拍車がかかります。
「ダイエットすると胸が小さくなる」
というのは、こういったタイプのダイエットです。綺麗に痩せたいときには気をつけるようにしましょう。
ダイエットには腹筋よりもスクワット!
ダイエットでは「何をすればどういう体になるのか?」ということを理解するのが大切です。
例えば、背中やお尻を筋トレして大きくすると、ウエストのくびれを目立つようになります。
そして、背中やお尻をどう鍛えるかも大切です。背中を鍛えているつもりで腕や腰ばかり鍛えられてしまったり、お尻を鍛えるつもりで太ももばかりが太くなってしまう人がいます。
力の使い方や体重のかけ方で、結果が大きく変わることもあるため、筋トレで体がうまく変化していかないときにはよく気をつけましょう。
こちらの記事では、筋トレについてのフォームなどにも触れているので、よければご覧下さいませ。
『過去記事』運動でキレイな体型に変化させるには筋トレが最適だった!?
ちなみに、時間がなくて1種類だけ筋トレするとしたら、おすすめはスクワットです。
スクワットにいろいろなバリエーションがありますが、お尻に効果のあるスクワットをきちんとできるようになると、お尻や脚、さらに腹筋などの体幹にも効果があります。
お尻を鍛えるスクワットのオーソドックスなものは、膝がつま先よりも前に行かないようにしゃがむスクワットです。しゃがむときにきちんと胸を張って前を見るようにすると効果的です。
こういった筋トレで体のシルエットを作りつつ、余分な脂肪がつかないように食事をコントロールするのが理想的です。
実は腹筋の筋肉はみんなも割れているのです。しかし、その上に脂肪が乗っているため割れた腹筋が隠れてしまうのです。
運動で脂肪を燃やそうとする人が多いですが、運動の消費カロリーは1時間走ってもケーキ1かけらに満たないものなので、脂肪を減らすためには食事自体を改善するのが最も効果的です。
まとめ
ダイエットには腹筋運動は向いていません。
・腹筋は小さい筋肉であるため、基礎代謝が上がりにくい
・腹筋を鍛えてもくびれができたり綺麗になるワケではない
・体幹を鍛えて長時間有酸素運動できるようにするため
・姿勢を安定させて安全に筋トレしてもらうため
ダイエットにおすすめなのは
・背中やお尻などの大きく綺麗に見える筋肉の筋トレ
・食事の改善